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ウエザー・リポート
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全体の指揮をとるのはザビヌル。まるで物理学者のような風貌のオーストリア人。マイルス・デイヴィスに見出され世に出てから、ウエザー・リポートひとすじに孤高の世界を作り上げて行きました。キーボード・プレイはまさに独創的。シンセサイザーを改造し、鍵盤を高い方から低い方へ全く逆に並べて弾くこともできるらしい。シンセを完全に自分のものとして消化し切っており、機械臭さのまったくない有機的サウンドを作り上げています。その集大成が、アルバム一曲目を飾る「バードランド」。まさにシンセ版ビッグ・ジャズバンドと呼べるポップな世界を構築しています。既にスダンダードとして定着しており、マンハッタン・トランスファーやクインシー・ジョーンズでの楽しいバージョンを聴くことができます。
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そして、このアルバムを特別のものにしているのが、ジャコ・パストリアスです。ジャコこそ「史上最高のベーシスト」と言い切ってしまおう!ベースの革新はジャコによって成し遂げられました。いったい何人のベーシストが彼のフレットレス・ベースの技をぱくったことでしょう。ジャコはもういません。しかし、永遠に不滅です。彼の偉大さはそのベース・プレイにとどまりません。その証が、本アルバムの最後を飾る「ハヴォナ」。驚異的なベース・ソロに耳を奪われますが、本当にスゴイのはこの曲そのもの。今までに全く聞いたことのない音世界がそこに提示されています。どこまでも、どこまでも飛翔する・・・・。
「ヘヴィー・ウエザー」はジャズにしてはめずらしく、全米アルバム・チャート30位、プラチナ・アルバムを獲得しています。
しかし、ウエザー・リポートは本作品をピークに、徐々に下降トレンドに入って行き、2度とその頂点に復帰することはありませんでした。同じメンバーが集まっても、特別な何かが触媒として作用しない限り、奇跡は生まれないのかもしれません。これは、その一瞬の「真空パック」とも言える傑作なんです。
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ということで、もし「ヘヴィー・ウエザー」がお気に召したら、その前作「ブラック・マーケット」、前々作「テイル・スピニン」と聞いてみて下さい。絶頂に至るカウントダウンのすばらしさは、正に至福の時をもたらしてくれます。
また、2002年に発表された2枚組「ライブ・アンド・アンリリースト」は、ウエザー・リポートの全歴史の中から選ばれた未発表お宝音源で、聴き応え充分。驚異的な演奏の数々は、ライブの定番といわれる79年の「8:30」を完全に上回っていると思います。
ジャズ/フュージョンは「スムーズ・ジャズ」といった聞きやすい音楽にどんどん変質して行きました。本当にフュージョン(融合)と言える革新的な音楽は、ウエザー・リポートのほか、ハービー・ハンコック、チック・コリア、パット・メセニーといった、限られた王者たちのみによって生み出されていったものなのです。
ブラック・マーケット![]() |
テイル・スピニン![]() |
ライブ&アンリリースト![]() |
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| <アルバム・データ> 発表年:1977年 レーベル:Colombia 曲目: 1.バードランド 2.お前のしるし 3.ティーン・タウン 4.アルルカン 5.ルンバ・ママ 6.パラディアム 7.ジャグラー 8.ハヴォナ |
| <主要アルバム> 1971年 Weather Report 191位 ![]() 1972年 I Sing The Body Electric 147位 ![]() 1973年 Sweetnighter 85位 ![]() 1974年 Mysterious Traveller 46位 ![]() 1975年 Tale Spinnin' 31位 1976年 Black Market 42位 1977年 Heavy Weather 30位 プラチナ 1978年 Mr. Gone 52位 ![]() 1979年 8:30 47位 ![]() 1980年 Night Passage 57位 ![]() 1982年 Weather Report 68位 ![]() 1983年 Procession 96位 ![]() 1984年 Domino Theory 136位 ![]() 1985年 Sportin' Life 191位 ![]() 1986年 This Is This 195位 ![]() 2002年 Live and Unreleased |