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CLASSIC SOUNDTRACK SOUL/R&B ROCK/POPS JAZZ WORLD JAPANESE SINGLE
P.F.M.

P.F.M. / 幻の映像
Premiata Forneria Marconi
Photos Of Ghosts


ルネッサンスの国イタリア。美術から音楽まで、芸術モノでは圧倒的な存在なのに、ポピュラー・ミュージックの世界ではなぜ冴えないんだろう、なんて思います。

そんなイタリアの「威信」を世界に示したのがP.F.M.です。

「プレミアータ・フォルネリーア・マルコーニ」という長い名前を持つP.F.Mの前身は、1960年代中ごろから活動していました。

彼らのコンサートに感動したのが、EL&Pグレッグ・レイク。自らのレーベル「マンティコア」に招き、キング・クリムゾンの作詞家ピート・シンフィールドに、英語詞とプロデュースを託し、世界に問うたのが1973年の、この「幻の映像」です。

まず、世界を驚かせたのがその演奏テクニックでした。フランコ・ムッシーダのギターは、スティーヴ・ハウに勝るレベル。フランツ・ディ・チョッチョのドラムは、フィル・コリンズに迫ると言えるかも。キーボードのフラヴィオ・プレモーリはミニ・ムーグやメロトロンを自在にあやつると同時に、端正な指使いのオブリガートを随所に見せ、クラシカルかつ華麗に彩ります。

そして、ヴァイオリンとフルートなどを担当するマウロ・パガーニ。地中海的、ワールド・ミュージック的な、明るくエキゾチックなムードこそ、イギリス系プログレと大きく異なるP.F.M.の個性であり、その立役者がパガーニだったのです。

PFMこの実力派集団が一糸乱れず、静謐なピアニッシモから怒涛のフォルテッシモまで、変幻自在に、驚くべき世界を展開します。

「幻の映像」の一曲目、「人生は川のようなもの River of Life」は、そんなP.F.M.の魅力がすべて凝縮しています。わたしは、この曲で完全にまいってしまいました。

アコースティック・ギターとフルートにチェンバロが加わったバロック調の室内楽。ところが、一転、鉄杭のようなドラムが振り下ろされ、ハードにひずんだ世界に突入します。と、ヴォーカルがつぶやくようにささやき、ミニ・ムーグとメロトロンによる壮大なテーマで、大海に繰り出していくイメージが広がります。7分弱の物語性をもった音空間は、とてつもなく繊細で、高い音楽性に富んでおり、聴くものを引きずり込んで離しません。「アイランズ」のころのキング・クリムゾンにちょっと影響を受けているような気もします。

続く「セレブレイション」は一転、明るくノリノリなシャッフル・ナンバーです。コンサートで一番盛り上がる定番ナンバー。フラヴィオ・プレモーリのぶっといミニ・ムーグが、イタリア的に能天気なテーマを高らかに演奏すると、マウロ・パガーニがピッコロでかわいらしく追っ掛けます。爽快!

そのほか、夢幻的なタイトル曲「幻の映像」、これでもかと繰り出されるテクニックの応酬「ミスター9時〜5時」など、実に中身が濃く、音楽性、テクニック、陰影に富んだ構成などの点で、イギリスのプログレ大物たちの上をいっているとも考えらます。

「幻の映像」は日本でも人気が高く、poporouさんのプログレBest CDでも堂々の第11位にランクされています。

P.F.M.はその後、本作に勝るとも劣らない傑作「蘇る世界」を発表。アメリカ進出の熱狂的なライヴ「Cook」も出しますが、グループの主柱マウロ・パガーニが脱退してから通俗化し、下り坂に入ってしまいます。まあ、イイのは75年の「チョコレート・キングス」までですね。それでも、何度かメンバーチェンジを経た後、現在も活動を続けており、2002年には何と27年ぶりの日本公演を実現。なかなかできのいいライブアルバムを残してくれています。

P.F.M.に続く存在を求めて、イタリアのプログレ・バンドをかなり追い掛けてみましたが、「アレア」、「ニュー・トロルス」、「オザンナ」、「イプー」など、それなりにユニークですけれども、真に評価に値するのはP.F.M.をおいてほかにありません。

イタリアが世界に迫った!それがP.F.M.なんです。


さて、そのほかのおすすめとなると、当然これになります:

PFM 蘇る世界  L'isola Di Nient
これをP.F.M.のベストに上げる人も多いです。イタリア盤と英国盤があり、これも好き好き分かれますが、わたしはイタリア盤の方がしっくり来ます。中でも、「原始への回帰」は、驚くべきテクニックの応酬に、イタリアンなメロディーが開花するPFMのベスト・テイク。ライヴ盤「Cook」でのバージョンも驚異的です(残念ながら廃盤のようですが)。


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<アルバム・データ>
発表年:1973年
レーベル:Manticore


曲目:
1. 人生は川のようなもの
2. セレブレイション
3 .幻の映像
4. オールド・レイン
5. 晩餐会の三人の客
6. .ミスター9〜5

7. プロムナード・ザ・パズル

プロデューサー:Pete Sinfield、P.F.M. Claudio Fabi
エンジニア:Andy Henriksen



<主要アルバム>

幻想物語
Storia Di Minuto 71年

友よ
Per Un Amico 72年

幻の映像
Photos Of Ghosts 73年

蘇る世界
The World Became The World
L'isola Di Niente 74年

クック
Live In USA (Cook) 74年

チョコレート・キングス
Chocolate Kings 75年

ジェット・ラグ
Jet Lag 77年

パッサパルトゥ
Passpartu 78年

スオナーレ・スオナーレ
Suonare Suonare 80年

コメ・ティ・ヴァ・リーヴァ・アラ・チッタ Come Ti Va in Riva Alla Citta
81年

パフォーマンス
Performance 82年

PFM?PFM!
84年

ミス・ベイカー Miss Baker 
87年

アブソルートリー・ライヴ
10 Anni Live 96年

ユリシーズ Ulisse
97年

www.pfmpfm. it (il Best)
98年

:セレンディピティ
:Serendipity 2000年

ライヴ・イン・ジャパン 2002
Live In Japan 2002
2002年


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