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CLASSIC SOUNDTRACK SOUL/R&B ROCK/POPS JAZZ WORLD JAPANESE SINGLE

マーラー
交響曲第6番イ短調 「悲劇的」


ピエール・ブーレーズ(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

Pierre Boulez/Mahler: Symphonie No.6





交響曲にせよ管弦楽にせよ、クラッシックの優れた楽曲は多々ありますが、限られたファンのみに聴きつがれ、現代の一般ピープルの感性をとらえることができないのは、残念なことです。

こんなことを悩んでいるのは、ファン層からすればよけいなお世話でしょう。クラッシック・ファンは「ロックを聴いてるような連中に分かってたまるか」ということでしょうし、ロック・ファンからすれば「クラッシックなんてどうしようもなく古臭い。眠くなるだけで全然興味ない!」と言われるに決まってます。

しかし、音楽の殿堂としては、どうしても「ジャンルを超えた優れた音楽。聴いて感動できるか」ということにこだわりたいと思います。

クラッシックを聴いていて良く思うのは、「躍動感」がない、早い話「リズム」の不足が、現代に受け入れられない最大の問題ということです。あたりまえなんですけど。

それがプログレッシブ・ロックへの評価になっているのかもしれません。事実、イエスの「危機」などは、クラッシックにも通じる高い音楽性に、ロックの持つパワー、リズム、ダイナミズムが加わって、現代人の魂もゆさぶる深い感動をもたらしてくれました(まあ、プログレ自体古臭くなっているんですが・・・)。

さて、ブーレーズの本作。マーラー6番は、そんな「うじうじ」した悩みを吹き飛ばしてくれる、強烈な演奏を聴かせてくれます。

とにかく、出だしからすばらしい。行進曲と言ってしまえばそれまでですが、地を這うように不気味な重低音が、切れ味鋭く進んで行きます。やがて直面する「悲劇的」な展開に向かって、主人公が恐れることなく立ち向かって行きます。

そして突然、大編成のブラスが高らかに主題を奏でる。このダイナミック・レンジは、どんなにシンセサイザーで頑張っても無理でしょう。ほんとうに突き抜けます。

と、一転してストリングスが主役交代し、ロマンチシズムあふれるメロディーがあたりを満たす。主人公を大きな愛がつつんで、出口が見えかかる。しかし、高音からストンと振り下ろされた「運命の鉄槌」で、ふたたび混迷の世界へ引きずり込まれ、また、あてのない旅路を強いられる・・・・。

これはロック的にも行けます!!

振るのは、マーラー指揮者としては本流とはいえないフランス人ブーレーズ。しかし、知的に、クールに、明晰に、という彼の持ち味が大いに生かされた指揮ぶり。ただでさえ過剰に感情移入されやすいこの曲に、一本筋がとおり乱れません。その点、バーンスタイン88年の「6番」も名盤のほまれ高いですが、同じくウィーン・フィルを振ったとは思えない好対照な仕上がりとなっています。このところ、元気いっぱいなブーレーズ。ドビュッシーなどフランス系定番をはなれて、ワーグナー「指環(全曲)」に挑戦するなど、今もっとも頼りになる指揮者のひとりです。マーラーもこのあと、3、4、5、7、9と連発しています。

さらに、この6番の空気感を特別なものにしているのが、秀逸な録音技術です。隅々まで広がるクリアーな音響は、さすがドイツ・グラモフォン(4Dっていう技術なんですが、よく分かりません・・・)。

マーラーはバケモノ的作曲家で、交響曲は9番まで(10番作成中に逝去)。定番的な構成を無視した自由奔放な曲造りで、スケールもひたすら拡大の一途。やたらねばっこく、情念をぶつけまくり、納得するまでしつこく迫るのが特徴です。ある意味、最高に自由な芸術家的精神の持ち主といえ、現代ポピュラー音楽が、色々な意味で制約を抱えているのに比べれば、まさにけた外れ。はっきり「負け」を認めざるを得ないでしょう。

さて、日本で名盤とされるのは「大御所」の作品が多いですが、そういうものにとらわれず、下記のような比較的新しい、録音のいいものを愛聴しています。Penguin Guideの評価はしっかりおさえていますけど(★印)。:

・1番「巨人」〜ショルティ/シカゴ(83年)★★★
・2番「復活」〜ラトル/バーミンガム(87年)Rosette
・3番〜ティルソン・トーマス/ロンドン・シンフォニー(86年)★★★
・4番〜マゼール/ウィーン・フィル(84年)★★★
・5番〜アバド/ベルリン・フィル(93年)★★★
・6番「悲劇的」〜ブーレーズ/ウィーン・フィル(95年)★★★
・7番〜ブーレーズ/クリーブランド(96年)
・8番〜テンシュテット/ロンドン・フィル(87年)Rosette
・9番〜カラヤン/ベルリン・フィル(82年)★★★
・「大地の歌」〜ハイティンク/ロイヤル・コンセルトヘボウ★★★



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<アルバム・データ>

発表年:1995年
レーベル:Deutsche Grammophon


曲目:

1.Allegro energico - ma non troppo
2.Scherzo - Wuchtig
3.Andante
4.Allegro moderato - Allegro energico




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