ニック・カーショウ
ザ・ワークス
Nik Kershaw/The Works
ニック・カーショウは悲運のアイドル。
デビューは1984年。甘いルックスで、すぐにブリット・ポップのアイドルとしてヒット・チャートをにぎわせました。その後、アーティストとして目覚めてしまったのでしょう。アルバムを出すたびに、作品の音楽性は上がり続けて行きました。
それは'86年、3作目の「ラジオ・ミュジコーラ / Radiomusicola」で開花します。
変なタイトルは、架空のラジオ局という設定。乗りの良いリズムに、シリアスな歌詞とハイブロウな曲調が乗って行きます。
ニックの音楽の特徴は、転調を多用した独特なメロディー・ライン、シンセを中心とする緻密なアレンジ、タイトなリズムといったところです。エレクトロ・ポップとも分類されるようですが、「おバカ」な感じはありません。ややかぼそいヴォーカルが微妙な哀愁をたたえ、知的に、クールに胸を打ってきます。
そして'89年。本作「Works」でニック・カーショウの音楽性は頂点に達します。ピーター・ウルフによる、鉄壁のプロデュース。そして、キレまくるヴィニー・カリウタのドラム!
でも、作品の質に反比例し、売上は最低でした・・・。
その後ニックは、ジェネシスのトニー・バンクスとコラボしたりしてほそぼそと過ごします。
1999年、10年振りの新作「15 Minutes」をリリース。アコースティックな佳曲が並びますが、やっぱり売れない・・・。続いて2001年、彼にしては短いインターバルで新作「To Be Frank 」を発表。だが、これも売れず。。。。。
最近の姿をニック・カーショウのホームページで見ると、昔の面影はありません。ただのおっさん。売れない苦悩が顔に出るというか、達観したというか・・・。ベビー・フェースが老けると苦しいんですね・・・。
ルックスが良かったばかりに、アイドルの道を歩まされたニック。遅ればせながら本当の自分を探し求め、誠実さをつらぬく代わりに、美しさを犠牲にしてしまったのかもしれません。
そんなニック・カーショウですが、生み出した作品の魅力は確かに生き残っています。廃盤で手に入らないかもしれませんが、ベスト盤ならまだ売ってます。ぜひ、聴いてみて下さい。
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<アルバム・データ>
発表年: 1989年
レーベル:MCA
曲目:
1 One Step Ahead
2 Elisabeth's Eyes
3 Take My Place
4 Wounded Knee
5 Cowboys & Indians 6 One World
7 Don't Ask Me
8 Burning At Both Ends
9 Lady on the Phone
10 Walkabout
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エッセンシャル
The Essential
代表作18曲入りのベスト盤 |
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