エマーソン・レイク & パーマー
恐怖の頭脳改革
Emerson Lake & Palmer
Brain Salad Surgery
EL&Pは、ロックとクラッシックの融合という意味では最も直接的、かつラディカルなバンドでした。
ムソルグスキーの「展覧会の絵」をそのまんま全曲やってしまう、というのはEL&Pのほかにはないでしょう。
「恐怖の頭脳改革」は、そんな彼らの最高傑作。全英2位。全米11位。ゴールド・アルバム。次から次にシンセサイザーを駆使して繰り広げられる異次元の世界は、まさにトリオで作り上げる音楽の限界と言えます。
クラッシックでは、英国のチャールズ・ヒューバート・パリーの「エルサレム」。アルゼンチンのアルベルト・ジナステラのピアノ協奏曲から「トッカータ」と、渋めの現代音楽が採り上げられていますが、オリジナルとみごとに溶け合い、トータル・アルバムとしての均衡を保っています。
EL&Pは、その芸術性の高さ、テクニックなどの割には、正当な評価を受けていないような気がします。それは、彼らのライブ・パフォーマンスの荒っぽさに原因があるのかもしれません。オルガンにまたがり、なぎ倒し、ナイフ刺したりと、キース・エマーソンのパフォーマンスは本当にハデ。後楽園で見たときも、球場を走り回って大変でした。サーカスの見世物っぽい感じが、正当な評価をむずかしくしてきたように思います。
ベースのグレッグ・レイクは、自己主張が強い仕切り屋さん。エマーソンが実質的に音楽を主導しているのに、「プロデューサー」の地位に固執し、いつもグループ内の不協和音をかもし出していました。透明感のあるヴォーカルは絶品で、バンドのロマンチシズムの源でもありました。
ドラムのカール・パーマーは鮮烈でしたが、リズムが「もたる」のが欠点でした。その後、ASIAなどでビジネス的には成功しているようですが。
EL&Pは、「頭脳改革」以前のアルバムなら全て傑作。以降は下り坂。「ラブ・ビーチ」なんていう78年の作品は、ポップさが哀れをさそう内容でした。
ところで昨年、キース・エマーソンの旧バンド「ナイス」の再結成ライブが出ましたが、これははっきり言って「つらかった」です。もう無理なんですね。。。
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ということで、そのほか「おすすめ」は:
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エマーソン、レイク&パーマー Emerson Lake & Palmer
1970年、記念すべきファースト・アルバム。シンセサイザーの使用はまだ限られており、ピアノとオルガン主体の透明で鮮烈なイメージ。 |
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タルカス Tarcus
71年発表のセカンド。突然生まれた怪物「タルカス」が、いろいろなモンスターと戦いながらひたすら進撃していくタイトル曲は、「どっからこんなアイデア浮かんでくるの?」と言いたくなるほどユニーク。エマーソンのシンセ炸裂。 |
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展覧会の絵 Pictures At An Exhibition
クラッシックにロックの精神(エネルギー、ダイナミズム)を注入したという意味では、これ以上徹底的な作品を知りません。ムソルグスキーの原曲を、一大ライブ・ロック・エンターテインメントに仕立てました。
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トリロジー Trilogy
72年発表。落ち着いたたたずまいのスタジオ・アルバム。3人のバラエティー富んだ音楽性が、洗練された形で結晶化しました。好きです・・・。 |
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<アルバム・データ>
発表年:1973年
レーベル:Manticore
曲目:
1.聖地エルサレム
2.トッカータ
3.スティル…ユー・ターン・ミー・
オン
4.用心棒ベニー
5.悪の教典 9:a.第1印象b.第2印象c.第3印象
プロデューサー:Greg Lake
エンジニア:Geoff Young, Chris Kimsey
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<主要アルバム>
エマーソン・レイク&パーマー
Emerson Lake & Palmer
70年
全英4位、全米18位、ゴールド
タルカス Tarkus
71年
全英1位、全米9位、ゴールド
展覧会の絵
Pictures At An Exhibition
71年
全英3位、全米10位、ゴールド
トリロジー Trilogy
72年
全英2位、全米5位、ゴールド
恐怖の頭脳改革
Brain Salad Sugery 73年
全英2位、全米11位、ゴールド
レディース&ジェントルメン
Welcome Back, My Friends, To The Show That Never Ends-Ladies And Gentlemen
74年
全英5位、全米4位、ゴールド

ELP四部作 Works Volume 1
77年 全英5位、全米12位、
ゴールド

作品第2番 Works Volume 2
77年 全英20位、全米37位、
ゴールド

ラヴ・ビーチ Love Beach 78年
全英48位、全米55位、ゴールド
イン・コンサート In Concert
79年 全米73位

エマーソン・レイク&パウエル
Emerson Lake&Powell
86年 全英35位、全米23位

スリー・トゥ・ザ・パワー
Three To The Power Of Three
88年

ブラック・ムーン Black Moon
92年 全米78位

ライヴ・アット・ロイヤル・
アルバート・ホール
Live At The Royal Albert Hall
93年

イン・ザ・ホット・シート
In The Hot Seat 94年

ゼン&ナウ Then & Now
99年

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