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CLASSIC SOUNDTRACK SOUL/R&B ROCK/POPS JAZZ WORLD JAPANESE SINGLE
ジェフ・ベック
ジェフ・ベック
ブロウ・バイ・ブロウ

Jeff Beck/Blow By Blow



エリック・クラプトンジミー・ペイジジェフ・ベックのことを「3大ギタリスト」って言うのは、日本だけみたいですね。

ヤードバーズ出身という共通項を持つ3人ですが、その後の人生は色々です。

稼ぎまくってるのはエリック・クラプトン。渋いヴォーカルとレイド・バックしたスタイルでスーパー・スターになりました。

レッド・ツェッペリンを率いて世界を征服したのがジミー・ペイジ。でも、テクニックは(3人の中では)サイテーだと思います。指も動かないようで、もうご隠居状態。

そして、ジェフ・ベック。

スーパー・スターになりそこなったので、3人の中では一番ビンボー(?)。でも、「ギタリスト」として残したものは、一番大きかったかもしれません。しかも、まだまだ挑戦を続けているんです。

ジェフ・ベックは、曲がりくねった道を歩んできました。

ヤードバーズを飛び出したのが1966年。ロッド・スチュワートを引き入れ「第一期ジェフ・ベック・グループ」を結成したのに仲間割れ。元ヴァニラ・ファッジティム・ボガートカーマイン・アピスで、スーパー・グループを作る計画も、ジェフの交通事故でおじゃんになります。

71年には、心機一転「第二期ジェフ・ベック・グループ」を結成。ジャズっぽくてファンキーなジェフの個性が花開きかけたのに、やっぱり解散。その後、昔の夢よもう一度と、「ベック、ボガート&アピス」を結成しましたが、ヘヴィ・ロック・バンドへの情熱はもう冷めていたんです。

そんなジェフ・ベックが、自らの進むべき道をじっくり考えなおし、1975年、満を持して発表したのが、この「ブロウ・バイ・ブロウ」です。

ヴォーカルなしの全曲インストゥルメンタル。斬新なジャズ・ロック的アプローチ。縦横無尽の驚異的なギター・テクニック。ジェフ・ベックの個性は、このアルバムで確立しました。

ジャンルを越えたインストゥメンタル・ミュージック「フュージョン」。ジャズ側からロックへのアプローチは、ジョン・マクラフリン率いる「マハビシュヌ・オーケストラ」などから。一方、ロック側からジャズへは、まちがいなく、この「ブロウ・バイ・ブロウ」からと言えます。ジェフ本来の個性である、「ファンキーでブラックな持ち味」も加わり、真にフュージョンなアルバムとなりました。

この画期的な転進を取り仕切ったのが、ジョージ・マーティン。言うまでもなく、ビートルズのプロデューサーとして「5人目のビートル」とまで言われた大プロデューサーですが、この作品においても職人芸をいかんなく発揮しています。

・得意のストリングスで、楽曲を格調高く盛り上げるなど、絶妙なアレンジ。
・ビートルズやスティーヴィー・ワンダーの曲など、抜群の選曲。
・歌がないのに、飽きずに聴かせるポップな工夫(トーキング・モジュレーターでロボット・ヴォイス的にフィーチャーしたり)。などなど。

ジェフ・ベックは、ジョージ・マーティンにがっちり守られ、ひたすらギター・プレイに集中することができたのです。

良く知られた事実ですが、ジェフは楽譜が読めません。まさに、本能で弾きたおす自由奔放な野生の魅力。一方、経験豊かなジャズ・プレイヤーにも負けない高度なテクニックを身につけており、スリリングな演奏で決して聴き手を飽きさせません。

脇を固めるスタジオ・ミュージシャン達。中でも、マックス・ミドルトンの繰り出すフェンダー・ローズ・ピアノはジャジーなムードにあふれ、このアルバムのもうひとつの個性になりました。

楽曲的には、何と言っても「スキャッター・ブレイン」です。4拍/5拍と繰り返す変拍子。緊張感みなぎる中を、トルネードを思わせるテーマが現れ、ストリングスにからむ。ドラムが軽快にピッチを上げると、ジェフが縦横無尽に暴れます。マックス・ミドルトンの洗練されたピアノ・ソロに引き継がれ、さらに疾走していく・・・。

ノリノリの「フリーウエイ・ジャム」。ロック小僧がみんなコピーした「哀しみの恋人達」。ポップな「シーズ・ア・ウーマン」。ファンキーな「分かってくれるかい」などなど。どれもみな最高にかっこいいんです。

そして、最後を締めるのは「ダイヤモンド・ダスト」。荘厳な、格調高い楽曲は、やはりジョージ・マーティンの貢献大と言えましょう。

全米4位。プラチナ・アルバム獲得。「ブロウ・バイ・ブロウ」は文字通りジェフ・ベックの最高傑作となりました。

その後、フュージョン・ミュージックは大きく花開いて行きますが、本作のように、ロック界からアプローチした作品でこれだけのレベルに達したものは、絶無だと言って良いかもしれません。


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ジェフは、ソロ・インストゥルメンタル路線を歩み続け、いまだに元気です。2003年には、ニューアルバム「Jeff」を発表。若手ミュージシャンの繰り出すクラブ的サウンドに乗っかり、あいかわらず自由にギターを弾きまくっているんです。なんとグラミー賞(ベスト・ロック・インストゥルメント・パフォーマンス)受賞!

2005年7月、5年振りの来日公演も無事終了(来日メンバー:ヴォーカル:ジミー・ホール、ベース:ピノ・パラディノ、キーボード:ジェイソン・リベロ、ドラム:ヴィニー・カリウタ)。


頑張れ、ジェフ!


さて、そんなジェフ・ベック。そのほかのおすすめと言えば:

ワイアード ワイアード Wired
ブロウ・バイ・ブロウに続く76年作。ヤン・ハマーとの盟友関係はここから始まります。なんせこれも聴いて!ナラダ・マイケル・ウォルデンのドラムとプロデュースによる「ソフィー」は、ベックのベスト・トラックのひとつ。感動が押し寄せます!これもプラチナ・アルバム獲得。

ゼア・アンド・バック ゼア・アンド・バック There & Back
80年発表。一見地味ですが中身濃いです。目玉は「スペース・ブギー」。ここでのサイモン・フィリップスによる変則・機関銃ドラムと、それに乗っかるベックのプレイはまさに鳥肌モノ。どうやってるのか良く分かりません。すごすぎ!

Jeff Beck Live ライブ・ベック! Jeff Beck Live
2003年9月のライブ。ネット通販していたものを、来日にあわせ、日本のみ特別販売という代物。荒っぽいですが、ベックの「今」が躍動しています。
テリー・ボジオトニー・ハイマスの3人編成でベースなし。全体を引っ張ってるのは、間違いなくボジオ。実に堂々たるプレイで、ベックも安心して暴れています。必聴!



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<アルバム・データ>
発表年: 1975年
レーベル: Epic

曲目
1. 分かってくれるかい
2. シーズ・ア・ウーマン
3. コンスティペイテッド・ダック
4. エアー・ブロワー
5. スキャッターブレイン
6. 哀しみの恋人達
7. セロニアス
8. フリーウェイ・ジャム
9. ダイヤモンド・ダスト


プロデューサー:
ジョージ・マーティン
エンジニア:デニム・ブリッジズ


<主要アルバム>
トゥルース Truth
68年 15位 ゴールド


ベック・オラ Beck-Ola
69年 15位 ゴールド


ラフ・アンド・レディ
Rough And Ready
71年 46位


ジェフ・ベック・グループ
Jeff Beck Group
72年 19位 ゴールド


ベック・ボガート&アピス
Beck, Bogert & Appice
73年 12位 ゴールド


ベック・ボガート & アピス
ライヴ・イン・ジャパン
73年


ブロウ・バイ・ブロウ
Blow By Blow
75年 4位 プラチナ

ワイアード Wired
76年 16位 プラチナ

ライブ
Jeff Beck with
The Jan Hammer Group Live
77年 23位 ゴールド


ゼア・アンド・バック
There And Back
80年 21位


フラッシュ Flash
85年 39位 グラミー賞


ギター・ショップ
Jeff Beck's Guitar Shop
89年 49位 グラミー賞


クレイジー・レッグス
Crazy Legs
93年 171位


フー・エルス!
Who Else!
99年 99位


You Had It Coming
2001年 110位 グラミー賞


Jeff
2033年 グラミー賞


ライブ・ベック!
Jeff Beck Live
2005年


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