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CLASSIC SOUNDTRACK SOUL/R&B ROCK/POPS JAZZ WORLD JAPANESE SINGLE
スティーリー・ダン

スティーリー・ダン/ 彩
Steely Dan/Aja





ポップス界の偏執狂、スティーリー・ダン

練りに練られたサウンドは、まさに一分のスキもありません。と同時に、ヒット・チャートもしっかりキープする巧みなヒトたちなんです。

スティーリー・ダンはドナルド・フェイゲン(ヴォーカル、キーボード)とウォルター・ベッカー(ギター、ベース)のコンビ。もともとはバンド形式でしたが、メンバーに満足できない二人は次々にクビにし、代わりにスタジオ・ミュージシャンをとっかえひっかえ使って行きました。

妥協を許さぬエピソードには枚挙に暇がありません。

スティーブ・ガッドラリー・カールトン等超一流のプレイヤーに何時間も演奏させたあげく、おしげもなくボツにするのはザラ。あまりに取り直しするので録音テープが酸化してしまったこともあるらしい。すごい!。気に入ったギター・ソロを録るまで、10人近くギタリストを呼びつけ、最後にジェイ・グレイドンで決まったという「Peg」の伝説はあまりにも有名です。ポップス・オタクの権化と言っていいでしょう。

スティーリー・ダンスティーリー・ダンは、ジャズ、R&Bをベースにした「フュージョン」的色彩を持っています。一見シンプルなグルーブは、理想の「乗り」が出るまで何時間もトライした結果。そこに、ドナルド・フェイゲンのクセのあるヴォーカルが乗っかります。

そして、「あれっ?なんかコード進行が変だな」と思っているうちに、サビは鉄壁のコーラスへ。オーバー・ドライブの効いたギター・ソロから中間部に入るあたりで、あなたは完全にスティーリー・ダンにはまっているでしょう。知的な物語性をもった歌詞もあって、まさに独自の世界です。

彩/Aja」は1977年発表の第6作。文字どおりスティーリー・ダンの最高傑作です。全米アルバム・チャート3位。ダブル・プラチナム(200万枚)。

ポップの世界で、これ以上磨きこまれたサウンドに出会ったことはありません。どの楽曲も一筋縄では行かない「切れ味」をかもし出し、パーフェクト。ゲスト・ミュージシャンも最高のプレイを披露して(させられて)います。タイトル曲でのスティーブ・ガッドウエイン・ショーターのからみは、スリリングという言葉を超えており、彼らのキャリアを通じてもベスト・プレイと言えるものでしょう。グラミー賞「ベスト・エンジニアリング部門賞」に輝く、ロジャー・ニコルズの録音技術も秀逸そのもの。

まあ、とにかく聴いてみてください!


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     監修によるデジタル・リマスター盤が特におすすめです。
  

さて、「Aja」が気に入った方は、ぜひほかのアルバムも聴いて欲しいです。どれも粒よりですが、特に、「ガウチョ」「幻想の摩天楼」「うそつきケティ」あたりが定番です。いずれもプラチナ・アルバム。個人的には、「うそつきケティ」のちょっとヘンなポップ・サウンドが、たまらなく好きです。

また、ドナルド・フェイゲンのソロアルバム「ナイトフライ」もはずせません。スティーリー・ダンの緻密なサウンドそのものの大傑作アルバムで、音楽面での主導権は明らかに彼というのが分かります(じゃ、ウォルター・ベッカーは何?「怪しげ部門」担当?)。これもプラチナ。

デビューから30年たった2003年、なんと彼らはニュー・アルバム「エヴリシング・マスト・ゴー」をリリースしてくれました。まだまだ現役。年を取ってもドナルドとウォルターはお互いを必要としてるんです。妥協もあるでしょうが素晴らしいことです。かつての「偏執狂的サウンド」は多少影をひそめましたが、あくまでクールでタイト。その、独自の世界を守り抜いていく姿勢はあまりにもかっこいい!

うそつきケティ

幻想の摩天楼

ガウチョ

ナイトフライ

エヴリシング・マスト・ゴー


[緊急特報] 
ドナルド・フェイゲン新作!

2006年3月。前作「カマキリアド」からなんと13年振りに出てしまいました。「Morph the Cat」!

なんで?なんでなの?

なんせ、あまりにうれしくて言葉を失いますが、考えてみれば、「エヴリシング・マスト・ゴー」で2003年にスティーリー・ダン復活。それだけで奇跡と思っていたのですが、フェイゲンさんは、それからすっかりやる気が出てしまったのですね。

で、出来ですが。はっきり言って、もう「出来」ということを超えています。全く、何も変わっていません。基本的には「マスト・ゴー」と同じサウンドです。

ミュージシャンも殆ど同じです。
ドラム:Keith Carlock、ギター:Hugh McCracken、Jon Heington、キーボード:Ted Baker、Donald Fagen、パーカッション:Gordon Gottlieb、その他。

要するに、「マスト・ゴー」からウォルター・ベッカーがいなくなっただけです。

ただひたすら、タイトなリズム隊に乗って、フェイゲンさんがブルージーにかましてくれます。ゴージャスなコーラスが追っ掛けます。時たま、変なコード進行で怪しげになります。


満点です。


満点ですが、こうなるとちょっと心配になってきます。


これって、ちょっと老化現象でないの??????

もう60前だしな。


と、申しますのは、なんだか違うんです。こうなっちゃうと、フェイゲンさんも。

もともと、スティーリー・ダンの魅力というのは、その「偏執狂振り」にあったわけです。何度取り直しても納得しない。気に入るまでミュージシャンはどんどん変える。曲想は、想像もつかないような展開をする。

それが、「ダン」だったんです。

なんだか、2000年の「トゥ・アゲインスト・ネイチャー」あたりから、気になってたんですが、このお二人、最近あんまり「こだわり」が感じられなくなって来たんです。

例えば、ミュージシャンはここんとこず〜っとこのメンツです。どの曲も一緒というのは、昔のダンではあり得ませんでした。それが、「料理の鉄人」みたいで興味深かったんです。

ドラマーのキース・カーロックさん。良く存じませんが、ウォルターとベッカーにここまで気に入られているというのは,並みではありません。確かに巧いです。ちょっと突っ込み気味に、タイトに、ステディーにグルーブしてくれます。ちっとも悪くないのですが、全曲同じドラマーというのは、ちょっとつまらないなー。

フェイゲンさんの曲作りも、もう「水墨画」みたいになってきました。「一筆書き」というか・・・。たぶん、どの曲も半日で仕上げてますよ、これ。細かいことに拘らずに、「えいっ!」って感じで。自分の持ち味のエッセンスだけを抽出して。余計なものには見向きもしないで。

これって、ジジイじゃねーか??

独断そのもの。何も怖いものがない。わが道を行く。世の中に対する興味を失っていく。他人の意見には聴く耳を持たない。

そろそろ引退した方がいいんじゃないかとも思い始めましたが、熱狂的なスティーリー・ダンのファンとしては、ただ新作が聴けるだけでありがたい、というのも事実です。このまま、人間国宝化して行くんだろうか????

そういう意味では、ウォルターと一緒の「ダン」でやるときの方が、まだいいですね。まだまだエッジが効いてて、怪しげで。やっぱり、二人一緒でないとダメなんだなー。老人二人で!

ということで、「ミュージシャンと老化現象」について、考察してみました。


本作は、通常のCDと併せ、DVDオーディオのバージョンも入った特別版で、音造りへのこだわりは変わりません。

アメリカのいくつかの都市でツアーもやるようです。フロリダにも来てくれないかなー。


      Morph the Cat」はAmazon.co.jpで発売しています。





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<アルバム・データ>
発表年: 1977年
レーベル:
Universal/MCA

曲目:
1.ブラック・カウ
2.彩(エイジャ)
3.ディーコン・ブルース
4.ペグ
5.安らぎの家
6.アイ・ガットザ・ニュース
7.ジョージー


プロデューサー:
ゲイリー・カッツ
エンジニア:ロジャー・ニコルズ


<主要アルバム>
1972年 キャント・バイ・ア・
スリル 17位 プラチナ


1973年 カウントダウン・トゥ・
エクスタシー35位 ゴールド


1974年 プレツェル・ロジック 
8位 プラチナ 


1975年 うそつきケティ
13位 プラチナ

1976年 幻想の摩天楼 
15位 プラチナ


1977年 彩 3位 200万枚

1980年 ガウチョ 
9位 プラチナ

1995年 アライブ・イン・
アメリカ 40位 


2000年 トゥー・アゲンスト・
ネイチャー 6位 プラチナ


2003年 エヴリシング・マスト・
ゴー




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